株主有限責任の原則とは「出資した金額以上の責任はない」

「株主有限責任の原則」とは

株主の権利と責任

「株主有限責任の原則」があるため、株主は出資額以上の責任を負う必要はありません。
しかし、株主には出資額が返ってこないリスクもあります。

株主になることで、株主総会を通じて経営に参加する権利、配当金や株主優待をもらう権利などが得られます。株で儲けるためには、配当金のようなインカムゲインと売買益のキャピタルゲインの両方を狙うことができます。

お金を出した証拠として出資者に発行されるのが「株式」です。 ただし、当然ながらリスクがあります。

もし会社が損失を出したり、負債を負って倒産するようなことがあればどうなるのでしょうか。もし会社自身が損失を出した場合に、株主がどこまで責任を負うのかということは会社法第104条で株主の責任として定められています。

会社法第104条…株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする。

株主はその有する株式の引受価額を限度に責任を負うとしています。 これが株主有限責任の原則と言われるものです。通常、個人で事業を立ち上げた場合などに会社が損失を出せばそれは事業主の債務となります。個人事業においては無限責任だからです。

ですが株式会社において、株主というのは有限責任なのです。これは出資額分の責任しか負わなくてもいいということです。出資額以上の負債が会社にあったとしても、債権者への責任は一切ありません。出資する際にリスクを出資額までとすることで、安心して株主になることができるのです。もし会社が負債を負って倒産するようなことがあったとしても、保有している株式が紙切れになってしまうだけでそれ以上の損失は抱えずに済みます。

株式会社の歴史との関係

現在の株式会社の始まりとなったのが、1602年に設立した世界初の株式会社のオランダ東インド会社です。この頃、東シナ海には商人たちや様々な国が争って貿易をしており、その中で出来た会社です。当時は大航海時代で、船で海外へ行き、ヨーロッパに香辛料を持ち帰れば、巨万の富が得られました。

しかし、航海には多額の資金が必要ですが、成功率も低かったため一人で行うにはリスクが高い投資でした。そのため複数人の出資者がいて、それぞれに出資をすることでリスク分散をすることになりました。
その出資のお金を出したという権利を「株式」として渡しました。

しかし、出資した金額以上の損失までは、お金を出したい人は集まりにくく、お金を出したい人を集めやすくするために、もし損失が出ても責任は出資額までということで考え出されたのが、株主有限責任の法則なのです。

出資した金額以上のリスクが無ければ、出資するハードルは下がりますよね。

オランダ東インド会社のように、複数の出資者がいて成り立つのが株式会社という組織です。会社がある事業を始めるために株式を発行し、その事業を応援したい、利益を得たいという人がその株式を購入することで株主となります。

しかし、信用取引の場合は条件が変わってきます。
信用取引は、手持ち資金以上の取引ができるので、出資額以上に損をすることもありえます。